気象

ローレンツ方程式
  • ローレンツ写像
  • 気象学者ローレンツによって発見された非線形方程式の解、ストレンジアトラクタ。
  • 初期値依存性
  • 初期値の小さな乱れが後の大変化の原因を作る。気象の短期予測は可能でも長期予測は不可能であることを数学的に説明する根拠となつた。
  • パラメータ依存性
  • 環境因子(パラメータ)の少さな変化が、状態の劇的な変化(状態空間内の軌跡)を生む。
  • ストレンジアトラクタ

気象学者のローレンツは，気象予測の理論的研究において，温度勾配をもつ流体方程式から，変数が3個の連立方程式にたどり着いた．図は，あるパラメータと初期値における，ローレンツ方程式のコピュータによる計算解を，3次元空間にプロットしたもの．点の位置は時間と共に刻々と変わる．1つの点から次の点に移るのにかかる時間の単位を1として，時間4000が経過する間に単位時間ごとに空間に刻んだ点の集まり．3つの物理量の要素(x, y, z)が点の位置を決める．対流に関する物理量の状態をあらわす点の集合． 幾何学的に対流の状態が時間とともに刻々と変わる様子を表す．二つの点が重なる-同じ状態をとる-ことは決して無い．





 N. Tanizuka, M. R. Khan
Graduate School of Science,
Osaka Prefecture University, 2004



Complexity of Spatio-Temporal Correlations in Japanese Air Temperature Records,  R. Donner, T. Sakamoto, N. Tanizuka, In Nonlinear Time Series Analysis in the Geosciences - Applications in Climatology Geodynamics and Solar-Terrestrial Physics, ed. Reik V. Donner, Susana M. Barbosa, Lecture Notes IN EARTH SCIENCES 112, Springer, Berlin, (2008)125-154 .

A fractal dimension of wind speed time series, T. Sakamoto, N. Tanizuka, Y. Hirata, K. Aihara,  AIP Conference Proceedings Vol. 922 (Melville, New York, 2007)709-711. (19th Int. Conf. on Noise and Fluctuations, Eds. M. Tacano, Y. Yamamoto, M. Nakao, Sep 2007, Tokyo)